Iroha

「いろはのイロハ」最新情報。

February 14, 2025

【テナント】カイエイ薬局

一般社団法人酒田地区薬剤師会 カイエイ薬局

地域医療連携推進法人 日本海ヘルスケアネット 推進室長 田中愛久さん

一般社団法人 酒田地区薬剤師会 会長 佐藤義朗さん

いろは蔵パークには、衣食住がそろう地域の生活拠点として住民サービスの向上につながる機能が備わります。

これまで、日本海酒田リハビリテーション病院前にあった(一社)酒田地区薬剤師会運営の「カイエイ薬局」がパークに移転。

「日本海ヘルスケアネット」のネットワークを生かした細やかなサービスを展開するほか、無印良品との協業パートナーによる“まちの保健室”も。

地域で暮らす人々の健康をあらゆる面でサポートします。

Q.いろは蔵パークへの移転にあたって、どのような薬局を目指していますか。

佐藤さん_今、多くの薬局は処方箋を持っていないと入れない場所になっていますよね。私たちは調剤業務サービスだけではなく、気軽に入れる、何でも相談できる、「あの薬局に行けばなんとかしてくれる」といった、地域の人から頼りにされる薬局をつくりたいと考えています。薬局の活動が病気の予防につながればとも思っています。

Q.具体的にはどのような内容になりますか。今後の展望も含めてお聞かせください。

佐藤さん_薬剤師が常駐しており、営業時間は午前10時から夜8時までです。土日も開いていますから、仕事帰りや休日も利用できて利便性が高まります。

また、今後増えるであろう在宅医療の患者さんに向けたクリーンベンチ(無菌製剤)のような専門性の高い処方などにも対応し、「利便性・専門性」を備えた薬局を目指しています。

Q.酒田市の休日診療所ではインフルエンザの流行などで診察が混んでいると、お薬をもらうのに長時間待つことがあります。その場合、いろは蔵で処方してもらえるのでしょうか。

田中さん_そうですね。カイエイ薬局は休日も開いていますので、いろは蔵での処方も可能です。状況に合わせた選択肢が一つ増えることになると思います。

Q.「気軽に入れる薬局」という点ではどのような試みを考えていますか。

佐藤さん_デジタルサイネージを設置して「まちの健康掲示板」のように、健康情報や感染症の状況なども発信したいです。今ミライニで年5、6回、健康講座を開いていますが、気軽に相談できるような機能も持たせたいですね。「日本海ヘルスケアネット」のネットワークをいかして、さまざまな専門家による健康提案をしたいと考えています。

Q.「日本海ヘルスケアネット」について教えてください。

田中さん_庄内地域の地域医療連携推進法人で、2018年に発足しました。過疎化や少子化、高齢化が加速する中で、病院や福祉施設など個々の事業体だけでは経営や人材などの面でも将来への持続性が危ぶまれます。医療・介護・福祉の安定的なサービスの提供を目指して、「地域包括ケアシステム」(※)を築くために、酒田市をはじめ医師会や歯科医師会、薬剤師会、介護施設など2025年1月末時点で14法人が参加しています。

いろは蔵パークでは、地域医療連携推進法人日本海ヘルスケアネットが良品計画と連携して「健康について気軽に相談できる場」を協業することになっています。

健康維持や病気の予防に役立つ情報発信や商品、サービスの提供を薬局と連携して行います。

Q.「良品計画」が医療の分野で地域団体と組むのは初めてのことだそうですね。

田中さん_はい。他の店舗は大手の薬局と組んでいるそうですが、日本海ヘルスケアネットの理念に基づいて、中央資本ではなく地域の薬剤師会との協業になったというわけです。

無印良品の店舗の一角を借りながら、カイエイ薬局と連動して、日本海ヘルスケアネットの参加法人の専門性を生かした活動を進めていく予定です。例えば自治体が行っている「いきいき百歳体操」のような介護予防、歯科医師会の「お口の健康相談」など。いろは蔵パークに薬局が入ることには違和感も持たれそうですが

無印良品も含め、健康や医療で地域を支えるという目的は同じなんです。

佐藤さん_地域で頑張っていこうよという取り組みの一環ですね。無印良品が考える”地域の役に立つ”と、日本海ヘルスケアネットといろは蔵パークが考える”地域のため”が、形は違えど合致したという気がします。

Q.営利だけが目的ではなく公益的な薬局というのは今までにないかたちですね。

佐藤さん_現在、酒田市、遊佐町、庄内町に63薬局ありますが、10年後、20年後と少子高齢化と人口減少が進んで医療資源が縮小すれば、薬局も少なくなります。地元の薬剤師会が利便性と専門性を備えた薬局を運営していれば、市民の皆さんも安心できるのではないかなと思っています。

Q.健康にまつわるよろず相談所のような場になりそうですね。地域医療に興味を持ってもらうことにも期待したいです。

佐藤さん_そうですね。将来的には薬剤師の働き方の面でも日本海ヘルスケアネットが機能できればという夢を持っています。カイエイ薬局に勤務する薬剤師が日本海総合病院でがん専門の履修をしたり、あるいはその逆で病院薬剤師が調剤薬局での経験を積んだりできるといったように。薬剤師の職能を磨けるシステムがあれば、地域の強みにもなるでしょうから。

田中さん_日本海ヘルスケアネットならさまざまなキャリアアップができる、地域包括ケアシステムにも参画できる、将来に向けてそうした連携構築ができるといいですね。

※地域包括ケアシステム …住み慣れた地域や住居で、日常生活(日常生活圏域)において、必要に応じて、かつ適切に医療や介護等のサービスを受け、安全・安心・健康を確保できる地域体制。「介護・リハビリテーション」「医療・看護」「保険・予防」「福祉・生活支援」「住まいと住まい方」の5分野で構成。

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